本職は下水道課の調査委員?
家庭教師の先生は2歳半になると、
外での授業が多くなりました。
近くに大手スーパーがあったので、
先生は、毎日のように、
社会科見学を望みます。
先生は、道の脇にある、網の側溝(下水の交差点のような所で、網で下が見えるところ)
の研究が大好きです。
車が来る事の想定なしで、
右に左に・・・
側溝を覗き込み、
観察が始まります。
時には、30秒で「はいOK!」
時には、5分もかけて「わーまいったな!」
などとつぶやきながら・・・・。
私も、覗いてみますが、
「はいOK」や「わーまいったな」
の意味が・・・
少しも・・・全然・・・
全くもってわからない・・・。
先生の本職は、
下水道課の調査委員だったのか???
熱心な調査中に、尋ねてみた。
「違いが、わからないんだけど・・・
何がOKで、何が困るの?」
先生は、生徒の私をキリットにらみ・・・
「え?わからない?
まずは、自分で考えてごらん」
・・・・どこかで聞いた台詞・・・
それは、私が子供に言っている台詞。
私は、困った・・・。
そして、正直に、
「考えてみたけど、わかりません。」と。
すると、先生は優しく
「考えてみたのは、おりこうだ!よく頑張った」
・・・・これは、子供に言っていない。
先生オリジナルだ!
やはり、彼は、私の先生だった!
下水道の判定基準は、次の通りだそうだ。
1.音と水の流れ具合が合っているときは『OK』
2.音は早そうでも、流れていないときは『ダメ』
3.音はあまりしないが、流れが速いときは『凄い』
4.音はするけど、流れが暗くて見えないときは『まいったな』
視覚と聴覚のバランスで、状況を判断していたのだ!
すばらしい!! 天才かもしれない!!
と、心から感動した。
先生は、職人肌だった。
教訓:日頃の変わった行いは、馬鹿にしてはいけない。
そこにこそ、個性と才能が潜んでいる。かも・・・。
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